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訪問診療を承継する際に必要な引き継ぎ準備と注意点

13/8/2025

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はじめに訪問診療の承継は、単にクリニックの運営権を引き継ぐだけではありません。
患者様の生活と健康に直結する医療サービスだからこそ、引き継ぎ準備の質が承継後の安定運営を左右します。
この記事では、訪問診療承継の準備ポイントと注意点を、実務経験をもとに解説します。

1. 承継の全体像を把握する
訪問診療は外来診療と異なり、患者の自宅や施設に医師や看護師が訪問します。
承継の際には、下記の3つの側面を整理しておくことが大切です。
  1. 医療体制
    • 医師、看護師、事務スタッフの人員構成
    • 当直やオンコール体制の有無
    • 連携する病院や薬局の情報
  2. 患者情報
    • 担当患者の人数と訪問スケジュール
    • 主治医意見書や訪問診療計画書の更新時期
    • 在宅医療機器の有無(酸素、点滴、人工呼吸器など)
  3. 運営・契約面
    • 医療法人や個人事業の形態
    • リース契約や賃貸契約の承継可否
    • 行政への届出や許認可の引き継ぎ手続き

2. 患者と家族への説明
・合意
訪問診療の承継では、患者や家族の安心感の確保が最重要です。
承継後に医師や看護師が交代する場合、患者側が不安を感じやすく、契約解除につながるケースもあります。
  • 承継の理由や背景を誠実に説明する
  • 引き継ぎ医師との事前面談を行う
  • 訪問予定や治療方針の変更有無を明確に伝える

3. 医療スタッフの引き継ぎ
承継後もスムーズな診療を続けるには、スタッフの継続雇用が重要です。
労働条件や福利厚生の変更がある場合は、早めに情報共有し、納得感を持ってもらうことが離職防止につながります。
  • 雇用契約の更新時期と条件の確認
  • 業務マニュアルや引き継ぎ資料の整備
  • モチベーション維持のための面談実施

4. 行政・保険関連の手続き
訪問診療は医療保険・介護保険の両方に関わります。承継のタイミングで以下の手続きを漏れなく行いましょう。
  • 保健所への開設・廃止・変更届
  • 健康保険・介護保険の指定更新
  • 医療機器や薬品の管理者変更届
  • 関連する協力医療機関との契約書更新

5. トラブル防止のための契約書整備
承継契約書には、承継範囲・債務・患者継続率の想定などを明記することが望ましいです。
  • 具体的な承継対象(患者、契約、設備など)
  • 負債・リース契約・未払い金の取り扱い
  • 承継後の競業避止期間や再承継条件

6. まとめ
訪問診療の承継は、単なる事業移転ではなく、患者の命と生活を守る「医療のバトンタッチ」です。
計画的な準備と関係者への丁寧な説明が、承継後の安定運営と信頼関係の維持につながります。

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